シシャモとカラフトシシャモ

産卵期には、シシャモのオスは尻びれが大きくなり、体色が黒くなります。一方、メスは体色がわずかに黒くなる程度です。この魚は「柳の葉の魚」を意味するアイヌ語のスス・ハムまたはシュシュ・ハモから由来します。鵡川地方にはシシャモのアイヌの伝説があります。天上の神の国の庭園には神木である柳が多く生えており、毎年秋になると、庭の池に落ちていました。ところが、ある年偶然にも柳の葉がアイヌの住む下界に落ちていきました。これを見た神々は驚いて、下界の落葉のようにそのまま朽ち果てるのを可愛そうに思い、柳の葉を魚に変え、永遠の命を与えたと言われています。

 「子持ちシシャモ」として販売されているシシャモは、外国から輸入されたものでカラフトシシャモといいます。キュウリウオ科の仲間ですが、シシャモではありません。ウロコがたいへん小さく、脂ひれが大きいのが特徴です。北太平洋北部から北極海、北大西洋北部にかけて世界的に広く分布します。日本ではたいへん少ないのですが、春から夏にかけてオホーツク沿岸にも来遊します。

シシャモ

  1. ウロコが大きい。
  2. 口や目が大きい。
  3. 脂びれが小さい。

カラフトシシャモ

  1. ウロコがたいへん小さい。
  2. 口や目が小さい。
  3. 脂びれが大きい。