シシャモ漁は秋から冬への風物詩
「ししゃも荒れ」と呼ばれる10月の木枯らしが吹くと、ししゃも漁がはじまります。
こぎ網という方法で、そ上のため沿岸に集まってくるししゃもを捕ります。
捕れたししゃもは、船の上や岸で選別され、すぐに競りに掛けられます。
ししゃもが海岸に集まってそ上をはじめる約1ヶ月ぐらいの短い季節漁だけに、大きな盛り上がりをみせる、まさに秋から冬への風物詩と言えます。
柳葉魚物語
その昔、北海道がまだ蝦夷と呼ばれていた頃、狩猟採集で生活していたアイヌ民族が大飢餓にあった時、困った人々がトカプチェプカムトと言う神様に大漁祈願をしたところ、神様は河畔の柳の葉をつまんで川の中へ投げ入れた。
すると今まで静かだった川面が俄かに騒がしくなり、突然、その形も柳の葉に似た小魚が川一面にわき上がり、彼等を飢餓から救ったという。
以後、アイヌ民族はこの小魚をシシュハモと名付け、神様から賜った魚として大切にしてきた。
「シシュ」は柳の葉、「ハモ」は魚を意味し、北海道のアイヌ民族の住む川のみ捕れる魚として古く伝えられている。