シシャモの漁業

 漁期は10月~11月で、河川へそ上するため沿岸に集まってきた魚を漁獲します。この時期、シシャモの身は脂肪分が抜け、雌は卵を持っていて子持ちシシャモと呼ばれ、商品価値が高くなります。漁場は胆振~釧路総合振興局の沿岸です。シシャモが全国的に知られるようになったのは戦後のことで、現在行われている小型底曳き網の漁法のシシャモ漁業が始まったのは1950年代後半です。

シシャモこぎ網は底曳き網漁法で、図のような方法で操業を行っています。北海道のシシャモ漁獲量は1969年以前には3,000トンを超える年もありましたが、1970年代になって急激に減少し、1988年には過去最低の400トン足らずに減少しましたが、1989年以降は1,000トン以上の漁獲量まで回復し、2003年からは、より多くの資源を保つよう、漁期前に十勝・釧路海域において、資源量調査を行い、適正な漁獲限度量を設定し操業を行うようになりました。その効果もあり、一般的には西暦奇数年が豊漁年、偶数年が不漁年の傾向と言われますが、比較的安定した漁獲量を得るようになりました。

シシャモの産地としては胆振管内の鵡川町が有名ですが、実は十勝・釧路管内のシシャモ漁獲量は近年では全道の漁獲量の大半を占めており、主要な産地となっています。